デジタルピアノでいいですか?

世の中にはピアノ習う以上アコースティックピアノを用意してください。無ければ買ってください。アコピじゃなきゃ教えてやんないよ。

というポリシーを貫いているピアノ教室はある。それは悪くない。悪くないが都会じゃ現実的でない。

うちはデジピでOKですが、それはアコピを置けるならばそれに越したことはないのだけれど、デジタルピアノでピアノの練習は出来ないことはない。そしてわたしは性格的にもアコピを買えと、迫る事が出来ない。

でもなんでピアノの場合、デジタルピアノとアコースティックピアノの音楽ジャンルを分けて発達する。ということにならなかったのだろう。ギターはエレキギターとアコースティックギターはちゃんとジャンルが分かれていて、なにもアコギ(阿漕のアコギではない。ギターのことだ。)が買えないからエレキギター(エレギっていうのかデジギっていうのか?)で練習します。って事無いだろうが。

それはエレキギターの発達のそもそも原点がなにもアコギの代替え品として出来たわけじゃないからだろうし、ギターはデジタルだろうとアコースティックだろうと置く場所の心配をする必要が無い。

そこにいくとデジタルピアノがアコースティックピアノの代替え品として流通してしまったのは、アコピというのは重たいので床の強度が足りなければ下手すりゃ抜ける。引っ越しするときには専門の業者に委託しなければならず、階段に1段につき幾ら、、。かかる。調律が必要となる。

そこに行くと練習用としてならこれでいいじゃないか?!って、ノリになるのがデジピで、軽いから家の中での移動可能で軟弱な床でも抜ける心配はない。引っ越しするときは普通にトラック乗せて移動出来る。調律も必要ない。

だものデジピでたくさんじゃないか?というのもわかるので、うちはマイピアノデジピOKなのです。

ですが、デジタルピアノには申し訳ないが、いくら良いデジピでもデジピはデジピの限界というものがある。最近の改良を重ねたデジピといえども、わたしのピアノヤマハC3という名のグランドピアノ、弾くと重たい。超重たい。肩が上がる。

そりゃ、肩まで使って弾こう。って、勢いになっているからだ。それは良くない。肩は落として力抜く。だけど重い。なんとかなりませんか?

では、調律師にその旨伝え、軽くしてもらおうか。だが、それはNGとなる。うちのピアノの鍵盤の重さは丁度標準でこれ以上軽くしたらピアノじゃなくなる。

そっか、軽くするのは可能でも当たり前だが、ピアノは発表会といえどもマイピアノ持ってくわけじゃない。会館のピアノを弾く。音響のいいホールならピアノの重さ感じないわよ。ってものも、ありですが、うちのピアノが重かったらフルコンサートグランド、弾いた途端に鉛が入ってるんじゃないかってくらい重く感じるわよ。

どういうわけか、完璧なチーチーパッパ組くらいだとあんまり感じないみたいなのですが、少し上達するとデジピ練習組はわたしのピアノが途轍もなく重く感じて、肩の力抜いて肘を脇から放して指を丸めて指先で打鍵する。ことに挫ける。

ほーら、だからアコピで練習しなきゃなんないのよ。っても仕方ないじゃないか。出来るだけ、わたしの老朽化しつつあっても一人前のグランドピアノでたくさん弾くようにして、アコピの鍵盤感覚を身につけてもらうしかない。

また、ピアノレッスンに嵌まった大人の生徒さんのほうが、貯蓄してアコピを買いたい!という希望に燃える場合が多い。お子様の場合。これは裏話にもなるが、どうせピアノは小学校まで、中学に入ったら勉強、部活でそれどころじゃなくなる。ということはピアノは絶対多数にはそれどころ、なのか?多分現実的にはそうなのだろうから仕方ない。

更に裏話は、たいていの生徒はロクに練習してこない。練習しないものデジピでもアコピでも関係無い。ならば軽量、コンパクト、調律いらずのデジピでいい。いえいえ、普段の練習おろそかな生徒さんだってちゃんと練習してくる場面ありますよ。それが発表会まえ。そのためにも発表会というモノは必要なのです。

よく受ける質問。このピアノ(わたしのヤマハC3)どうやってここに運び入れたんですか?それはね。グランドピアノは足とペダルは外れる。これを外して別口にする。そして本体は学校の体育館にあるマット運動用のマットの特大判みたいなので包んで、うちは掃き出し口から入れた。そのとき専用のこれまた刺し子様の帯をピアノかぶせピアノ運搬専用業者の方が肩にかけて後ろ押して強引に家に中に入れた。その後組み立てる。

それくらいピアノというモノは重たい。鍵盤も重いが本体も重い。

グランドピアノ2階に置けますか?って聞かれた事あるのですが、それはわたしにはなんとも言えません。まずは施工したハウスメーカーに確認しましょう。最近は家の建て方の技法も様々で2階3階にグランドピアノ2台や3台置いても最初っからビクともしない施工法というのもあるらしい。