コールユーブンゲン

コールユーブンゲンて何だ?!

って、聖書が密かなロングセラーベストセラーであるがごとく、コールユーブンゲン今でも健在ならばこれこそ音大及び音楽の専門教育現場でのベストセラーに違いなく、おかげさまでわたしソルフェージュとは退屈かつ面白くもないドー、レー、レーミーのことを指し。
わたしの如く先天的音感に恵まれなかった者はこのようなドレミ羅列に耐えて修行せぬばならぬもの。と認識しておりました。

これがそのコールユーブンゲン。このデザイン大昔と変わっておりません。

きっと、バイエルのようにツェルニー30番のように時代とともに変節したロングセラー教本と違い頑なに変節しないのでしょう。
何故か学生のためのコールユーブンゲンはあっても子供のための楽しいコールユーブンゲン。

表題イラスト付きがあるとは思えません。




ではこのコールユーブンゲンという教本は何か?
というと合唱教本なのです。

合唱科第一年生の過程で習得しなければならないワザをこの本で練習する。
ミュンヘン音楽学校合唱練習書がコールユーブンゲン。

なんだよ。その学校は?
で、このソルフェージュの本コールユーブンゲンという人が作曲したのかというとそうじゃなく、著したのはフランツ・ヴェルナーという先生。
明治時代の翻訳家か。という超カタイ文章の解説が長々と続き。シメに、1877年9月。名誉哲学博士 フランツ・ヴェルナーとある。

19世紀の教科書か。どうりで面白くもおかしくもなく且つ美しくもないドソミ休符ファラレ休符~がエンエンと続くものだ思ったわよ。

最初の方のリズム読み方練習というのは2拍子、4分音符、2分音符の連なりをみんなで拍子をとって歌え。
それは良いが、21世紀の今うちにある複雑なリズムカード4歳児だって正確に叩けるのだが、わたし15歳にもなってこれやったのかな?

次、3度練習ドレミードー、休符レミファーレー休符。
なんだか思い出した。
これ、わたしは自分の音感のなさ嘆いて随分一生懸命正確な音高理解するために練習した。
3度はまだしも、もう4度になると音高感がわからなくなってそれはそれは苦労したのだけれど、今はゴチャゴチャの最後の方は別として問題はない。

なのでわたしが、遅ればせながら音感が身に付いたのはコールユーブンゲン様のおかげなのだが、高校生当時視唱の時間、当然わたしのように音感なき者ばかりのはずもなく。
楽しい合唱やるわけでもない視唱は人気のある授業ではなく、だいたい熱心にコールユーブンゲンの稽古に励まなくても音感もリズム感もいい人は口パクで隠した漫画や小説読んでるとか、注意をノートしてるフリして回し文書いてるとか、してた。と、思う。

わたしが持っているコールユーブンゲンの初版はなんと大正14年、明治じゃないのが新しい。

そして、飽き飽きするドーレミファード、続き全32小節やらなくても魅力的なメロディーの視唱や聴音つまりソルフェージュレッスン。
さらに4分音符を何10人で叩くんじゃない楽しいリトミックによるリズムレッスン。
その方法習ったのは大学卒業してから。

せめてドレミファソッラファミッレッドー。くらいメロディックな音列でやってくれよ。
と、いっても19世紀のことですから。




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