燭台のあるピアノ

今日はソフトバンクがやってくる。
一時ネット環境が使えなくなる恐れとてあるので急いでブログ更新中。

教室デジタル化もホント手間も軍資金もかかる。

だが、デジタル化なんて考えも及ばなかったかつてのピアノレッスン。
今だってピアノというものは高価なシロモノだが、わたしの幼少期から高校生の頃までの記憶辿ると、また人からの話を想像するとふた昔みっつ昔くらいのピアノというものはとてつもない高級品であった。

だいたいわたしが最初に買ってもらったピアノは今の主流ののっぺらぼう型のピアノではなく、組み木細工のような装飾が施されていた。
だが、それで驚くなかれ、わたしが最初に師事したピアノの先生のピアノはアップライトだったがレリーフ彫刻がはめ込まれたピアノだった。

わたし幼かったのと当時はピアノのレッスン楽しいどころかとんでもないユーウツな苦行だったので、まぁ、素敵なピアノ(´∀`*)とはチラとも思わず、汚い鍵盤のピアノだと(これは鍵盤が象牙だったため)口には出さなくとも心で嘯いていた。
嗚呼、少女受難のピアノレッスンの暗黒時代。

その後、わたしのピアノの先生は景気が良くなったためか(あの頃はピアノの先生というのは女性の花形職業、儲かる職業だったのよ。)レストランのピアノみたいな白いグランドピアノに変わった。
バージョンアップにはかわりないが、その頃はわたしもう幼児ではなく大きめ児童に(わたしだってバージョンアップした。)なっていたのでピアノのレッスンじたいそう苦痛に満ちたものでなく、モノを見る目も備わってきたので以前のレリーフと装飾の施されたアップライトに比べると今回の白いグランドピアノはどことなく安っぽく見えるな。

と、心密かに思いました。

時は経ち高校生になって学校中ピアノだらけの環境に入る。
何故か昔の小学校顔負けのボロく古い足踏みオルガンまで完備されていたが、あのボロ足踏みオルガン今やグランドピアノより価値がさるマニアにとっては釣り上がってる。
リードオルガンはともかく、ピアノも新旧取り混ぜいろんなのがあったが、よーく覚えているのはわたしが現在所有しているピアノは今風に足が変哲なく4角になっている。

だが骨董品に近いような学校にあったピアノ足が10面体くらい、それも上から下の方にかけて細くなっているデザイン、そして譜面台は透かし彫りがはいってる。



更に残念このピアノはわたしは目の当たりにしていない。
卒業後講師仲間の話、「私が最初についたピアノの先生のピアノは燭台が付いていたわ。」
その先生19世紀から生きてたのか~Σ(´∀`;)

もうレリーフどころの騒ぎではない。
燭台か、、。

だが、これとて驚くには当たらない。
ライフラインという言葉あるが電気、ガス、水道のライフラインの完備よりピアノの発明の方が古いのだ。
電気ないんだから、ピアノのそばで裸火燃やすわけにはいかないだろうから蝋燭で灯りとったであろう。

まだ電気のない時代、サテンやモスリンの裾長いドレスを纏って髪を結い上げた令嬢が装飾が施され燭台の蝋燭の灯りでピアノを弾く。(ソナチネ弾いてたのか?)
なんという優雅さなんだウットリ。

ピアノから余分な装飾を省いてしまった現代、わたしはデジタル路線を押している。
日常優雅さからは程遠く、サテンやモスリンのドレスなんて1枚もなく(違うタイプのドレスなら持ってるけど。)午前中はだいたいがZOZTOWNで仕入れたジーンズで生活している。

だが、ピアノが装飾過剰だった時代、音楽を鑑賞するのはとても贅沢なことだった。
それが今はタブレット端末で再生OK。

優雅さ捨てた代わりに楽しい時代になった(´∀`*)