ピアノの調律

今日は年に2回のピアノの調律の日。
ピアノは鍵盤楽器だけれど弦で音が出る。
したがってその弦の張り具合を調整しなければならない。

ヴァイオリン、ギターの弦の調整は(チューニングとも言う)演奏者本人、及びレッスン時に先生が行う。
ギターの弦は6本、ヴァイオリンとそのお仲間は弦4本。

慣れりゃチャチャってすむ。
だが、ピアノ鍵盤は88鍵、それじゃ弦が88あるのか?というとそういうわけにはいかない。
もっとある。
多いところでは3本ある。
ウナコルダ(ウナコーワではない。)という左側のペダルを踏む奏法では、ピアノ鍵盤がガッタンと右に移動する。
そして3本弦を2本弦にして音を弱々しく柔らかくしようという狙い。
ただしこのパフォーマンスはグランドピアノだけ。

つまり1つの音出すのに3本も弦があるのだ。
それなので一桁数しか弦がない楽器のように演奏家本人が行わず調律師という専門家に調律は依頼する。
そして、それは2時間近い大作業となる。

その時、ピアノの中身も明かされる。
ピアノの弦
これがグランドピアノの中身、このピンを締め上げてもらって、緩んで唸りを発してきたのが調整される。
製造番号

ピンのアップとわたしのピアノの製造番号何故か赤鉛筆でいたずら書きしてある。

鍵盤を引き出す
ピアノの鍵盤の下のビスを外して鍵盤を引きずり出したところ、この鍵盤の下から今日は赤鉛筆1本、鉛筆1本クリップ1個にちぎれたどれみっちの「し」が出てきた。
半年も経つと埃もたまるので掃除機を用いて掃除もする。
鍵盤からハンマーまで

鍵盤からハンマーまでこんな感じに繋がってます。
弦だけでなく、この辺の調整もしえもらいます。

真ん中のラ、つまりAの音を音叉で合わせるらしい。(デジタルチューナーも使うのか?)
具体的にはどのように調律を行うかは未だに謎。
高度な専門分野です。




ピアノ音が狂ってくるのがわかるんですか?
って、音の唸りでもわかるし弦が緩んできた手触りというか指先触りでもわかりますよ。

ピアノの音の唸り、調弦の狂いにはとても敏感な人、というのがいて「音がヘン、おかしい!」と、生徒から言われることおうおうにしてあります。
待て、あとひと月で調律するから、湿度が下がれば少しはマシになってくる。
音感いいんでしょうね?
という意見出されますが、わたしの経験値では音感とは直接一致しません。

実言うと、わたし音感ないのに微妙なピッチの狂いには敏感で神経質に調律するほうです。
(だが、年がら年中調律するのは経済的負担大きすぎて無理。)

大雨がふって湿度、気温ともに高い日。鍵盤まで汗かいてる感触。
「音がヘンじゃない?」
「ヘンだよ。だが、高温多湿のせいだ。晴れれば持ち直す、アコピというのは呼吸するらしいからね。」
大雨の暑い日ごとに調律してたらうちは破産するよ。

↑の製造番号でも分かるようにわたしのピアノはYAMAHA一時スタインウェイが欲しい。
と思ったことあるのだが、スタインウェイはコルベットの新車の如く値段が高い。

それも「湿度が60%超えると音でなくなりますよ。だから1年中除湿機かけとかなきゃなりません。」
ホントかよ。って。
国産ピアノ強し(^-^)

とにかく、ピアノ調律してすっきりした気持ちのいい音になった。
これから、湿度60%越えの季節。

国産ピアノとはいえ高温多湿は良くないはず。
梅雨時期をメいっぱい空調のドライかけて乗り切ろう。





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こねこのタップダンス

「こねこのタップダンス」って曲誰の作曲でどんな曲だ??
そんな曲あるのか?って、わたし最近まで知らなかった。

「こねこのタップダンス」なんという可愛らしい曲でしょう。聴いたことなくてもイマジネーションが刺激される可愛らしさ。
ピアノを習う少年少女のために、ピアノで可愛らしさを表現するために近年作曲された珠玉の名作。

と、思いきや、、。

ツェルニー30番の12番3連符、スタッカートのエチュードソソソ、ソソソ、ラララ、ラララ(全部スタッカート)に新たに設置された表題。
30の小さな物語・下巻より。

「こねこのタップダンス」って、弾いてみたい。
そのような気持ちを起こさせる。
更には、こねこのタップのごとく小さなスタッカートがイメージ出来る秀逸な表題です。

この曲集にカスタネットで軽い連打を練習してみましょう。
と有り。
カスタネットで連打してみる。みないはとにかく、連打音(読んで字のごとく連なった同音を弾くこと。)
は、ハノンで超高度テクニックを身に付け編、つまりは最後の方にでてくることでわかるように、2ページそのほとんどスタッカートの連打するのは結構高等技術です。

ひとつ間違えるとひとつの鍵盤連打でなくて、指が変わってるだけで抑えたまんま。という事態に陥りかねない。
それじゃ(゜-^*)/っていうんで、頑張ってソッソッソッをあたかもまりつきをするが如く弾み付けると、1ページ持たないで息切れ起こす。

なのでちっちゃく3連符の最初の音だけ弾みつけて(あくまで小さく。)残り2つは手のひらの方にしまうように更に小さく引っ掻くイメージ。
そう、小さい素早い猫パンチ指先版。(ううん秀逸な表題です。)

指使いは321を必ず守りましょうね。
そうでないとレばっかりが4小説続く2ページ目の拍動がめちゃくちゃになりかねません。



ツェルニー30番12番だけでなく、下巻は動物の表題が多い。
解説も丁寧でアナリーゼについても上巻とおなじく説明してあります。

そして上巻とどこが違うかというと曲が多い。
上巻10曲下巻20曲の編成で、これが終わればツェルニーのエチュードは終わりなの?
は、考え甘く、これからがツェルニーエチュードの本領発揮40番50番と増えていくのですよ。

人によってはそれほどエチュードを必要としないタイプもいれば、ツェルニーより相性のいいエチュードがあればカール・ツェルニー先生は振ってしまっても良いのです。

相性のいいエチュードって例えばピシュナとか?わたし的にはツェルニーのほうが100倍マシだけどな。
ですが、この「こねこのタップダンス」他20曲あげた暁にはツェルニー40番が待ち受けているケース多し。

ベートーヴェンソナタが弾けるようになるわよ。
の気合を持ち続けて、こねこのタップもしくは猫パンチをイメージして連打音のお稽古に励みましょうね。





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ピアノ絵本館

わたしの所有する楽譜で何冊か、イラスト、楽譜、お話がセットになっているものがあります。
近年、ツェルニー30番とてイラスト付き、イメージ膨らませる表題付きになってはいるので、素敵なイラストの入った楽譜は多い。

その中でも本当に絵本とセットになっている楽譜、ピアノ絵本館、わたしが持っているのはチャイコフスキー作曲(もとはバレエ曲なのでオーケストラ曲)くるみわり人形「れんだん」
楽しいクリスマスの夜のパーティーとそれに続く少女クララの夢。

ドイツの街のクリスマス。降り積もる雪(素敵だわ(*≧∀≦*)南関東はクリスマスはほぼピカ天雪が降ったためしナシ。)クリスマスツリーに部屋の飾り、暖炉の焔、リボンの付いたクリスマスプレゼント。
それに続く、くるみ割り人形のストーリーが鮮やかなイラストと文章で綴られて、かの有名なくるみ割り人形の音楽(つまり楽譜)がピアノ連弾で演奏できるようになっています。

これです。

素敵でしょう。
ピアノ絵本館、このくるみわり人形だけではありません。
白鳥の湖、これも連弾。眠れる森の美女(連弾)チャイコフスキー以外はサンサーンスの動物の謝肉祭(連弾)マッチ売りの少女(ピアノソロ)マザーグースや浦島太郎に至るまで出版されています。

次、うちの蔵書にぜひ加えたのは

モーツァルト作曲魔笛(オペラです。)のピアノ連弾版。パパゲーノが表紙です。

ピアノ絵本館、出版社は全音楽譜出版社。やったねv(=^0^=)v全音。
こんなお洒落で夢のある楽譜を作ってくれるている。

どこ切ってもおんなじ顔ヽ(*´∀`)ノが出て来る金太郎飴みたいなのばかりが全音の楽譜ではありません。

少女の頃、こんな本が欲しかった☆彡
楽譜としてでなく純粋に絵本としても楽しんでもいい(’-’*)

2ページ分のイラストと文章の絵本部分から入って、序曲、行進曲の超有名なくるみ割り人形から、次がちと渋い。
ドロッセルマイヤーおじいさん、お客様たちのおどり、静まりかえった大広間の連弾曲が続き、その間にもイラストと物語が続く。

雪が降り始めた、、。お菓子のお城のイラスト(*´∀`*)
ここからおかしの国の楽譜が始まって、次からはあのお菓子の精の踊りの連弾曲が続く。

その間にもイラストと物語は続き、最後は花のワルツの連弾。
そののち、なんともあえかで美しい色使い、くまさんとベッドで眠るクララに月の光が射し込んでいます。

この本の序文には美しい音楽を聴いて感動する心を、との記述。
夢の世界、お菓子の妖精の世界で思い切り音楽の美しさ、バレエ音楽の躍動感に感激するハート。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。を育ててゆきたい1冊です。

難易度は、初心者から結構上達してるの!のクラス向けまでパート、曲目により上手に編曲されています。

うちの教室は発表会が12月もしくはその前後なのでクリスマスバレエ曲のくるみ割り人形はぜひプログラムに取り入れたいですね。






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ブルグミュラー 18の練習曲

ブルグミュラー25の練習曲は、ある種通過儀礼の如く普通にバイエルの次ー。(うちはバイエルではない。)
に使われる。
2番のラシドシラッ、ラシドレミッは有名。
お子様向けも数多く出版されている超ロングセラーやさしい練習曲。

25の練習曲の作品番号が100なので、当然その前には99作品があるはずで、残念ながら100だけがロングセラーでその前の99は忘れ去られているのか、、。
そのようなことはおうおうにしてあることなので、特別にブルグミュラー氏が悲運の作曲家というわけではない。

この方は、1806年生まれ、1874年歿。お名前はヨハン・フリードリッヒ・フランツ。
長い。だが流石に19世紀の人なだけあってキラキラ☆彡ネームはひとつもなし。
感激的なくらいフツーのお名前の3つ羅列。

19世紀当初は99の作品もきっとヒットしていたのでしょう。

だが、今に残る作品としてその25の練習曲の続編がある。
続編というものはワクワクして待たれるものもあるが、2番煎じ的扱いを受けるモノもある。

続編18の練習曲Op.109については存在は大昔から知ってはいたが、2番煎じはいいわ。
いい加減「貴婦人の乗馬」あたりで食傷もピークに達するのだから、次は別の先生のエチュード探しましょ。
のようなスタンスで忘れ去っていた。

わたしも少女の頃から弾いたことはない。

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これがそのブルグミュラー18の練習曲。
わたしはこの音楽之友社の楽譜を所有している。

安い(^-^)
これもお子様向け、楽しい可愛いლ(╹◡╹ლ)ブルグミュラー18の練習曲というものはないらしい。
ついでにこの続編の12の練習曲というのはある。

急にこの18の練習曲とお近づきになったのは例のピシュナ(ピュリナではない。)を薦めてくれた方から18の練習曲が良い。
と同時推奨してくれたから。

したがって2,3年前ピシュナと共に買い求めた。
ピシュナよりもっと、このブルグミュラー18の練習曲には期待薄で、「貴婦人の乗馬」の続編かい。
モードでした。

全18曲これまた表題付き、それは25番と一緒。
音符並びの見た目はエチュードそのもの、1番の表題「ないしょ話」のドソミドソミシソファドソミはツェルニー30番の1番と似ていなくもない。

だが、このブルグミュラー18の練習曲は予測裏切ってくれた。
どの曲も25の練習曲の続編という感じはない。

表題とマッチした曲でグンと大人っぽく、発表会に演奏するのも良さそう。
全て2ページに収まっているのもいい。

だが、このエチュード途中からオクターブ奏が多くなって、流石お子様向けが無いだけあって手の大きさがまだ成長過程の生徒には必ずしも向かないと思う。

そして25番の続編と見せかけてる割には微妙に難しい。
ブルグミュラー25番に食傷してツェルニー30番に入ったものの、今度は絶対披露しない練習曲に煮詰まった時に良いのではと思う。





バーナム ピアノ テクニック

エドナ メイ バーナム氏のバーナムピアノテクニックを導入したのは、随分昔。
このメソードうちで使い始めた頃の生徒たちは皆大人。

わたし、バーナム ピアノ テクニック導入書初めて見たときは、これは画期的だわ。
やはり、現代の生徒を教えるのは今生きているピアノの先生の作成メソードが一番いいに違いない。

で早速使い始めたのはこれ↓

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エドナ メイという名前からしておそらくは女性。
生年月日非公開、ついでにわたしも生年は公開しておりません。(*´∀`*)ほ

とにかく、ピアノを習い始めた少年少女、もしくは大人を盛大な16分音符の羅列でオドしてやる気を奪ったりしない。
導入書の1番は表題「歩こう」(テクニック系のエチュードなのに表題付き)この表題でこれから弾くテクニック練習をイメージします。
ほとんど4分音符で形成。
8小節。そう、初級版はこれくらいがいい。
更に簡易イラスト付き。このイラストで更にイメージをふくらませます。

「歩こう」の内訳は、ドレミファソファミレドードー、ドレミファソファミレドレミレドーーー。(両手)
これを丁寧に上行音型はクレシェンド、下行音型はディミニエンド。
指の付け根のお山(骨)が出るような丸い形の手で指先で歩いていくようなイメージ弾いてゆきます。

次、走ろうは4小節、スキップしよう、ジャンプしよう、両足ひらこう、も4小節。
導入から始まり、ピンクの本の1、緑2、茶色3、青4、とだんだん難しくなってゆきます。
青の本4くらいになればかなりの高等テクニックが身につくようになっています。
全調の練習版もあり。

とはいえ、全員必修にしているワケではありません。
何故か、ハノンのほうが早いうちから相性がいい。という生徒もいればエチュードをあまり必要としない生徒もいるからです。

あるとき、このバーナム ピアノテクニック導入書渡して、さあ、今日からこの本もレッスンしましょう(*´∀`*)小さな人のイラスト付きよ(^-^)
ドレミファソファミレ始めましょ。

このイラストのおかげでピアノ表現へのお話も弾み。いい感じじゃあないか!
そして1週間で全曲弾いてみてしまったって。

初見かそれに近い状態で弾けてしまったり、歌えてしまったりするソルフェージュの教科書だと、このようなことはある。
その場合は、ではその次に進みましょ。でも良いが、譜読み出来たところを詰めてゆく。
だが最初の意気込みは何処へやら、出来るだけ弾かないで済ませようという雰囲気になり始め、それじゃ(゜-^*)/次の1に進もうか?
「ええっーー!次があるの??」

あるよ。次も次もあるよ、、。
げんなりするなよ!あれほど好きって言ってたじゃない?バーナム先生振りたくなった?
そっか、1週間で詰め込みすぎて食傷したか、。

テクニック練習して欲しい生徒だったのでハノン薦めて、上行だけそれも1オクターブでいいから。
なんとそれからあっさりハノンに移行。

いずれ、ハノン先生との関係も倦怠期が来たら再度、バーナムの途中から参入しよう。
では、バーナム先生また会う日まで、しばしのお別れ。

テクニックのためエチュードは手段であって目的ではない。

バーナム ピアノ テクニックは子供向けって、こともなく人によっては大人の方にこそ最適です。
イラストと表題のイメージがどんなテクニックのための練習なのか?とてもわかりやすくて、曲の長さがちょうどいい。

ハノン、ツェルニーは体育会的ガンバリズム求めすぎ。

ですので、バーナムピアノテクニック、あるときウォーミングアップにあるときはクールダウンにも今日も怠りなく練習いたしましょう。